ニコンから発売されているマウントアダプターFTZ の紹介レビューです。
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マウントアダプター FTZ IIが発売されました!
2021年12月24日発売に後継機の「FTZマウントアダプターⅡ」が発売されました。
ニコンZ9の登場により、縦グリップに干渉しないように三脚座部分がなくなりました。
今後、購入される方は「Ⅱ」の方が良いですが、
Z9など縦グリップのある機種を使わない方は「Ⅰ」でも良いです。価格の下がってきているようです。
Ⅱの仕様
寸法 | 約70mm(最大径、突起部除く)×70mm 厚みは30mm位です。 |
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質量 | 約125g |
Ⅰの仕様
寸法 | 約70mm(最大径、突起部除く)×80mm 厚みは30mm位です。 |
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質量 | 約135g |
基本情報
ミラーレスカメラ Zシリーズが発売されマウント変更され、Zマウントレンズを改めて購入することに躊躇している人も多いかと思います。
ですが、マウントアダプターFTZを使用すれば、ZシリーズでFマウントレンズを使用することができるよう設計されています。ただ、純正とはいえど規格の違うレンズ本来の性能が発揮できるのか、オートフォーカス速度が低下するのか、など、色々な疑問やモヤモヤがあると思います。
そこで今回は、Nikonのミラーレスカメラ Z6に マウントアダプターFTZでFマウントレンズを装着した場合の
オートフォーカスの速度をD850と比較しました。
動画もありますので、時間のない方はその動画だけでも見てもらえればと思います。
FTZの基本的なスペック
ZシリーズのZ6 Z7に装着すると NIKKOR Fレンズ(いわゆるFマウント)を取り付けることができるマウントアダプターです。
大きさは、それなりに大きくてコンビニのおにぎりをギュッとしたくらいの大きさです。
寸法 | 約70mm(最大径、突起部除く)×80mm 厚みは30mm位です。 |
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質量 | 約135g |
装着するとこんな感じです。ボディくらいの厚さ分増しますね。
これには理由があってZ6 Z7は、ミラーレスなのでレンズ接続部から、光を受けるセンサー面までの距離が短いためです。これをフランジバックが短いと言います。
一方、今までの一眼レフカメラはミラーを上げ下げする分の空間が必要でした。
そのため、ミラーレスのZ6のセンサー面をD850のようなFマウントカメラのセンサー面を合わせる必要があるためです。
下の写真を見て頂けるとわかりやすいかもしれません。
FTZのメリット
ポイントとしてNikonのHPで説明されている内容をまとめます。
Nikonが今まで設計してきたレンズのAI NIKKOR以降の約360種のNIKKOR FマウントレンズでAE撮影が可能で、
さらにそのうちの計90種以上でAE/AF撮影が可能だと公式に認められています。
今まで使ってきた大切なレンズ、お気に入りのレンズも転用できます。
Fマウントレンズには、手振れ補正の付いていないレンズが多々あります。
画質優先で設計されているF1.4シリーズなどは手振れ補正機能が搭載されておりませんが、
このZ6でアダプターを接続して使えば、Fマウントレンズも手振れ補正になります。
これは本当にいいです。逆に今までのFマウントレンズが勝手にパワーアップしたように感じます。
Fマウントボディではできなかったことが、Z6にするだけで。瞳フォーカスも今までのレンズで使用可能になります。
以下の動画は、Z6にFマウントレンズのAF-S NIKKOR 105mm f/1.4 EDを装着した状態で、
瞳フォーカスの作動を試したものです。
十分追従できており、Zレンズとの差は感じませんでした。
FTZのデメリット・注意点
それでもD850に比べたら小さいですけどね。
Fマウントレンズでの、AF比較
Fマウントレンズの大三元ズームレンズの以下の3本
①AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
②AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
③AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
をZ6に装着した場合と、本来の純正組み合わせのD850に装着した場合の
オートフォーカスの速度の違いを観測してみました。
詳しくは以下のYouTubeにアップしましたので見て頂ければ思います。
Nikon Z6に マウントアダプターFTZでNikon Fマウントレンズを装着した場合、
本来の純正組み合わせであるD850+FマウントのAFスピードとの 大きな差異は確認できませんでした。
数回のテスト中、若干の遅さ、迷いがたまに見受けられましたが、十分に実用範囲内であり、 マウントアダプターFTZ でのFマウントレンズの運用は実用的なものであると感じました。
ただ、動きの速い被写体をAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VRで撮影する場合には、カメラとの相性や、動きものという被写体にまだZカメラが追いついていないようでで、本来のD850で用いた場合の方が早いように感じました。
まだまだ撮影テストが少ないので、また次回新たな発見があったら報告したいと思います。
おすすめのFマウントレンズ
いまから買っても後悔しないFマウントレンズ3本を紹介します。
私が数年使い続けているレンズで、Zカメラになってもこのレンズは売らずにずっと使い続けたいと思っているレンズです。
①AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
参考:癖玉!ニコンAF-S NIKKOR 58mm f/1.4G レビュー・作例
②AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED
参考:AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED レビュー 作例多め
③AF-S NIKKOR 28mm f/1.4E ED
Zシリーズカメラも増えてきました
良かったら見ていってください。
最後に
動画でも見て頂けるとわかりますが、オートフォーカス速度も大差なく、マウントアダプター FTZを用いて、Fマウントレンズを使用することは、十分に使えると感じています。
特に良いと感じているのは、FマウントレンズのF1.4シリーズをはじめ、Fマウントの神レンズを手振れ補正化、瞳フォーカスで使用できる点でした。
Zマウントが開始され、今後新しいZマウントレンズが増えることはロードマップでも明示されていますが、まだまだ出揃うまでに時間がかかりそうですし、それにそれなりの値段になりそうです。であれば、充実しているFマウントレンズで、値段も落ち着いた評価の高いFマウントレンズを購入し、Zマウントレンズと共存する方法が一番良いと思います。
逆にFマウントレンズの値段が下がれば狙い目だと感じています。
少し長文となりましたが、Z6の購入で悩んでいる人の判断のお役に立てれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
Z6の詳細なレビューも書いていますので、そちらも是非、読んでみてください。
参考記事:「Nikon Z6レビュー!瞳AF搭載! 作例とD850との比較」