
購入を考えている方の参考になればと思います。
この記事では、
NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sの発売日と価格
発売予定日 :2020年12月11日(金)発売
希望小売価格:309320円
実売価格:278300円で予約開始されています。
最安値は250000円前後に落ち着きそうです。
NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sの特徴
①ニコン Z 初のF1.2
ニコンのZマウントの単焦点レンズは、F1.8とF0.95の2パターンで展開されています。
今回は、初のF1.2シリーズで発売されます。
②AFが効く
ニコンのZマウントからは「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」という飛び抜けたレンズが発売されています。F値0.95 重さ2Kg 価格100万円というすごいスペックレンズですが、オートフォーカスがなく、マニュアルフォーカスになります。
このNIKKOR Z 50mm f/1.2 Sは、AFも効くレンズになっており、Zカメラで使用すると瞳AFも効き、より実用的なレンズになったと言えます。
NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sの基本情報
①レンズ仕様
型式 | ニコン Z マウント |
---|---|
焦点距離 | 50mm |
最大口径比 | 1:1.2 |
レンズ構成 | 15群17枚(EDレンズ2枚、非球面レンズ3枚、ナノクリスタルコートあり、 アルネオコートあり) |
画角 | 47°(撮像範囲FX) 31° 30′(撮像範囲DX) |
ピント合わせ | IF(インターナルフォーカス)方式 |
最短撮影距離 | 撮像面から0.45m |
最大撮影倍率 | 0.15倍 |
絞り羽根枚数 | 9枚(円形絞り) |
絞り方式 | 電磁絞りによる自動絞り |
最大絞り | f/1.2 |
最小絞り | f/16 |
アタッチメントサイズ(フィルターサイズ) | 82mm(P=0.75mm) |
寸法 | 約89.5mm(最大径)×150mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで) |
質量 | 約1090g |
付属品 | • レンズキャップ82mm LC-82B(スプリング式) • 裏ぶた LF-N1 • バヨネットフード HB-94 • レンズケース CL-C2 |
②レンズ構成図
レンズがぎゅうぎゅうに詰まっていますね。1kgもありますが、描写力に特化させた結果です。
もっと重くなるのかなと思いましたが、1kgに納めてくれたおかけで十分実用性の高い運用ができそうですね。
③MTF曲線
参考に、下表のMTF曲線は「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」のMTF曲線です。
一見、f/1.8の方がよく見えますがF値が小さくなるほど、MTF曲線の数値を1に近づけることが難しくなるそうです。
「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」もF1.8まで絞れば、このMTF曲線をこえるに近づき超えるかもしれませんね。
実際、下の写真はF1.2で撮影したものですが、
猫の目の解像感とそこから溶けるようにボケる描写にはゾワッっとしました。
F値が低いことによるボケだけではなく、
このレンズはそもそもの解像力が高いため細かい部分まで描写仕切る凄まじい描写力にかなり驚いています。
外観と触った感触
外観はとてもシンプルです。
F2.8のズームレンズである大三元レンズと同じ、レンズ自体に情報モニターが付いています。
実際に使ってみるとあまり使いません。
長さが15センチもあるのでとても長く見えます。
印象としてはFマウントレンズの「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」に似ていました。
Zレンズの「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」をズーム50mmにした時と同じくらいの長さになります。
後玉がマウントギリギリまできているので、レンズ交換の際にカメラ側の突起に衝突させないように気をつけないといけません。
重さ1090gもありZ7Ⅱと合わせると約1800gもあります。
でも、実際持ってみると重さを感じません。カメラとレンズのバランス・重心が良いのだと思います。カメラ屋さんでも実機を置いているお店が増えてきましたので、是非、実際に持ってみてください。
NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sのボケ
F1.2〜F11までの被写界深度のサンプルです。
カメラ:Z7Ⅱ
ISO:100(固定)
ホワイトバランス:晴天(固定)
ピクチャーコントロール:フラット











NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sの周辺減光
どのレンズもですが、このレンズのも周辺減光が発生します。
補正無しのままだと結構出ます。これもレンズの味かなと思いますが、気になる場合はニコンのカメラに標準装備されている「ヴィネットコントロール」を使えばかなり軽減できます。
私は周辺減光のある写真の方が好きなので「弱」にしています。




他社との比較
作例は、ニコン オフィシャルサイトで確認できます。
ニコンでは珍しく、他社レンズとの比較を行っており、優位性を主張していました。
作例をみると確かに、背景のボケ方・ボケ具合がスッと消えていくような表現になっています。
NIKKOR Z 50mm f/1.2 SのAF性能
海外のカメラマンがAF精度などが確認できる動画をあげてくれていました。
瞳AFもスムーズに効いててよさそうでした。
ここまでレンズが詰め込まれたレンズなのに、AF性能が一定以上確保されている点は素晴らしいですね。
NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sの作例
参考記事:
試写してきました。Z7Ⅱ【NIKKOR Z 50mm f/1.2 S作例】
試写してきました。(2日目) Z7Ⅱ【NIKKOR Z 50mm f/1.2 S作例】
ニコンの50mm単焦点
ニコンは、ZマウントレンズとFマウントレンズが併売されています。
50mmという焦点距離は「標準レンズ」との言われ、最近のニコンからは6本出ています。
以下のそのスペック比較表になります。
型式 |
Z マウント |
||
名称 |
NIKKOR Z 50mm f/1.2 S |
NIKKOR Z 50mm f/1.8 S |
NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct |
焦点距離 |
50mm |
50mm |
58mm |
レンズ構成 |
15群17枚 EDレンズ2枚、非球面レンズ3枚、ナノクリスタルコートあり、 アルネオコートあり |
9群12枚 EDレンズ2枚、非球面レンズ2枚、ナノクリスタルコートあり |
10群17枚 EDレンズ4枚、非球面レンズ3枚、ナノクリスタルコートあり、アルネオコートあり、最前面のレンズ面にフッ素コートあり |
ピント合わせ |
AF |
AF |
MF |
最短撮影距離 |
0.45m |
0.4m |
0.5m |
絞り羽根枚数 |
9枚 |
9枚 |
11枚 |
最大絞り |
f/1.2 |
f/1.8 |
f/0.95 |
フィルターサイズ |
82mm |
62mm |
82mm |
寸法 |
89.5mm× 150mm |
76.0mm× 86.5mm |
102mm× 153mm |
質量 |
1090g |
415g |
2000g |
実売価格 |
27.8万円 |
6.9万円 |
102万円 |
型式 |
Fマウント |
||
名称 |
AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G |
AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G |
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G |
焦点距離 |
50mm |
50mm |
58mm |
レンズ構成 |
7群8枚 |
6群7枚 非球面レンズ1枚 |
6群9枚 非球面レンズ2枚、ナノクリスタルコートあり |
ピント合わせ |
AF |
AF |
AF |
最短撮影距離 |
0.45m |
0.45m |
0.58m |
絞り羽根枚数 |
9枚 |
7枚 |
9枚 |
最大絞り |
f/1.4 |
f/1.8 |
f/1.4 |
フィルターサイズ |
58mm |
58mm |
72mm |
寸法 |
73.5mm× 54mm |
72mm× 52.5mm |
85mm× 70mm |
質量 |
280g |
185g |
385g |
実売価格 |
2.8万円 |
5.3万円 |
17.5万円 |
50mレンズは一般的に軽くて安いものが多いのですが、
「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」についてはニコンの本気が見えるスペックになっていますね。
最後に
今回は、「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」の考察とニコンから発売されている単焦点50mm前後のレンズをまとめました。
28万円もする高価なレンズですが、このスペックと実用性を考慮すると、一度は使ってみたいレンズですね。
単焦点で1kgは重たいと思いますが、ギリギリ許容範囲かと思っています。
ニコンのZマウントレンズの光学性能は他のメーカーより上であると感じています。ただ、ニコンのマーケティング が良くないのか、キャノン・ソニーに負けているのが現状です。ですが、ニコン機は使えばその良さがわかり、愛着が湧く機材だと感じています。
このブログでは、ニコンのZとFのカメラ・レンズのレビュー考察も行っていますので、是非、他の記事も読んでいただけると嬉しいです。
このブログの「Gallery」のページを随時更新していきますので、良かったら見ていってください。よろしくお願いします。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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