ニコン初のフラッグシップモデルのミラーレス「ニコンZ9」の詳細な情報が発表されました!ニコン本気のミラーレスカメラが始まります!
②基本情報と特筆すべき点
③ニコンFマウントD6との比較
(参考出典:ニコン公式HP)
↓目次↓から気になる部分へ飛んでください。
購入しました!
なんとか2021年内に購入することができました!
ファーストインプレッションは別記事でまとめています。
レビュー記事:ニコン Z9を買いました【ファーストインプレッション・レビュー】
発売情報
2021年10月29日にニコン公式HPとYouTubeで情報が開示されました。
発売日は「年内発売予定」となっており、まだ決定していません。
予約販売受付は11月2日10時より開始
価格はオープンプライスですが、実売63万円前後になるようです。
CANON R3 は70万円前後
なので、このフルスペックで63万円は安いんじゃないかと思われます。
実機を触ってきました!
感想と良かった点
・今までのZよりも、塊感のあるカメラ

見にくくて申し訳ないですが、
画面右下の【r020】という表示は、あと20枚連写できますよ、という意味です。
連写し続けても全然減らなかったです。ロスレスではない方のRAWだと1000枚まで止まらないようです。
特にAF性能の向上、連写性能は、今までのZシリーズのはるか上空にいる感じです。
Z9のすごいポイント!
①19種類の被写体検出AF!
Z9では、大きくは以下の4グループ、19種類の被写体を検出しAFを合わせてくれます。
・人(顔、瞳、頭部、胴体)
・犬、猫、鳥(それぞれ頭部、瞳、全身)
・車、バイク、自転車、列車
・飛行機(全体・先頭部・コックピット)
②常に表示!Real-Live Viewfinder
一眼レフ機だとシャッターを切った瞬間、ファインダー内は真っ暗になります。
一部のミラーレスカメラでは、ブラックアウトフリーという真っ暗にならない状態で撮影することができますが、
ワンテンポ遅れた画像が表示されているだけでした。
Z9では、実際の被写体の動きをほぼリアルタイムで常にそのまま表示できます。
スポーツ写真など、1秒以下の時間で変化する場面ではかなり重要になってきます。
Z9は今までの一眼レフカメラ以上、ミラーレス機以上のファインダーになっています。
③メカシャッター無し!完全な電子シャッター
Z9では、メカシャッターはありません。
全て電子制御で写真を撮ることになります。
メカシャッターではないので、摩耗する部分がなくなり、ある意味無限の耐久性を手に入れました。
今までの電子シャッターでは、ローリングシャッター現象という
動きモノの撮影時に、歪んで写る現象が問題でした。
Z9では、その歪みを極限まで抑制しメカシャッターのない初のプロ用ミラーレスカメラになっています。
④4軸チルト式モニター
Z9では、背面モニターが縦にも横にも開くことができます。
縦撮する際はかなり使い勝手がよくなります。
背面モニターも高精細なので、ファインダーを見ない撮影スタイルが当たり前になりそうです。
⑤8K30P動画(世界最長の録画)
ソニーもキャノンも最新のミラーレスカメラには「8K動画」を撮影する機能が搭載されていますが録画時間は30分の制限があります。
ニコンZ9では、なんと「125分」もカメラ内部で録画することができます。
発売後のアップデートも予定されており、動画機能がどんどん拡張されていきます。
■ 8K UHD/60p(12bit)のRAW動画の内部記録
■ 動画Mモードでの低速シャッタースピード設定
■ 動画MモードでのISO感度1/6EV設定
■ 動画情報一覧表示
■ ウェーブフォームモニター表示
■ 動画撮影中の赤枠表示
■ 動画撮影中の拡大表示倍率の切り換え
Z9の基本スペック
①初のミラーレス機フラグシップモデル
「Z9」は、ニコン初のフラグシップモデルです。
ニコンのZマウントミラーレスカメラは、2018年9月28日に「Z7」が発売されたので、
約3年を経てミラーレス機の技術の結晶として発売されます。
②新開発の積層型CMOSセンサーと画像処理エンジン
(1)新開発の「積層型CMOSセンサー」
ニコンのZ7Ⅱ・Z7は、同じ「裏面照射型CMOSセンサー」が採用されています。
「Z9」には新開発のCMOSセンサーが搭載されるようです。
一般的にセンサーは下記の性能に影響します。
・ノイズの少なさ
・AF性能(ミラーレスのため)
ミラーレス機のため色情報とオートフォーカスのための情報を「センサー」のみで処理する必要があるため、
AF性能の良し悪しはセンサーの性能が直結します。
Z7Ⅱも十分なダイナミックレンジと表現力の高さが評価されていますが、
ここからさらに進化するとのことですのでより期待が高まります!
(2)新開発の「画像処理エンジン「EXPEED 7」
Z9は画像処理エンジンも新型になります。
今までのZ7Ⅱなどのミラーレス機では「EXPEED 6」でした。
一般的にこの画像処理エンジンは下記の性能に影響します。
・動画性能(8Kの書き出し)
基本スペック
ニコン公式HPのカタログ表から、重要な部分だけを抜粋しました。
有効画素数 | 4571万画素 |
撮像素子 | 35.9×23.9mmサイズCMOSセンサー、ニコンFXフォーマット |
総画素数 | 5237万画素 |
ダスト低減機能 | イメージセンサークリーニング、イメージダストオフデータ取得(NX Studioが必要) |
ボディ手ブレ補正 | イメージセンサーシフト方式5軸補正 |
レンズ手ブレ補正 | レンズシフト方式(VRレンズ使用時) |
記録媒体 | CFexpress カード(Type B)、XQDカード |
ダブルスロット | メモリーカードの順次記録、バックアップ記録、RAW+JPEG分割記録、JPEG+JPEG分割記録ならびにカード間コピー可能 |
対応規格 | DCF 2.0、Exif 2.32 |
ファインダー | |
ファインダー | 電子ビューファインダー、1.27cm/0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット、明るさ調整可能(オート、マニュアル16段階)、カラーカスタマイズ可能 |
視野率 | 上下左右とも約100%(対実画面) |
倍率 | 約0.8倍(50mmレンズ使用時、∞、-1.0m-1のとき) |
シャッター | 電子シャッター、電子シャッター音あり、センサーシールド |
シャッタースピード | 1/32000~30秒(ステップ幅:1/3、1/2、1ステップに変更可能、撮影モードMでは900秒まで延長可能)、Bulb、Time |
フラッシュ同調シャッタースピード | 1/250秒または1/200秒以下の低速シャッタースピードで同調(1/200~1/250秒はガイドナンバーが減少)。1/8000秒までのシャッタースピードでオートFPハイスピードシンクロ可能 |
連続撮影速度 | ・低速連続撮影:約1~10コマ/秒
・高速連続撮影:約10~20コマ/秒 ・ハイスピードフレームキャプチャ+(C30):約30コマ/秒 ・ハイスピードフレームキャプチャ+(C120):約120コマ/秒 ※ニコン試験条件での最大撮影速度 |
測光範囲 | -3~17EV
※ISO 100、f/2.0レンズ使用時、温度20°C |
ISO感度 | ISO 64~25600(ステップ幅:1/3、1ステップに変更可能)、ISO 64に対し約0.3、0.7、1段(ISO 32相当)の減感、ISO 25600に対し約0.3、0.7、 1段、2段(ISO 102400相当)の増感、感度自動制御が可能
・ISO感度は、推奨露光指数 |
動画機能 | |
測光方式 | 撮像素子によるTTL測光方式 |
測光モード | マルチパターン測光、中央部重点測光、ハイライト重点測光 |
記録画素数/フレームレート(記録レート) | ・7680×4320(8K UHD):30p/25p/24p
・3840×2160(4K UHD):120p/100p/60p/50p/30p/25p/24p ・1920×1080:120p/100p/60p/50p/30p/25p/24p ※120p:119.88fps、100p:100fps、60p:59.94fps、50p:50fps、30p:29.97fps、25p:25fps、24p:23.976fps |
最長記録時間 | 125分 |
ファイル形式 | MOV、MP4 |
映像圧縮方式 | H.265/HEVC(8bit/10bit)、H.264/AVC(8bit) |
音声記録方式 | リニアPCM(動画記録ファイル形式がMOVの場合)、AAC(動画記録ファイル形式がMP4の場合) |
録音装置 | 内蔵ステレオマイク、外部マイク使用可能、マイク感度設定可能、アッテネーター機能 |
感度 | ・撮影モードM:ISO 64~25600(ステップ幅:1/3、1ステップに変更可能)、ISO 25600に対し約0.3、0.7、1段、2段(ISO 102400相当)の増感、感度自動制御(ISO 64~Hi 2.0)が可能、制御上限感度が設定可能
・撮影モードP、S、A:感度自動制御(ISO 64~Hi 2.0)、制御上限感度が設定可能 ・ISO感度は、推奨露光指数 |
その他の機能 | タイムラプス動画、電子手ブレ補正、タイムコード、動画Log(N-Log)、HDR(HLG)動画 |
露出補正 | 範囲:±3段、補正ステップ:1/3、1/2ステップに変更可能 |
アクティブD-ライティング | より強め、強め、標準、弱め、しない |
インターフェース | |
USB | Type-C端子(SuperSpeed USB)(標準装備されたUSBポートへの接続を推奨) |
HDMI出力 | HDMI端子(Type A) |
外部マイク入力 | ステレオミニジャック(φ3.5mm)、プラグインパワーマイク対応 |
ヘッドホン出力 | ステレオミニジャック(φ3.5mm) |
10ピンターミナル | あり |
有線LAN | RJ-45コネクター |
画像編集 | |
画像編集 | RAW現像(表示画像)、RAW現像(複数画像)、トリミング、リサイズ(表示画像)、リサイズ(複数画像)、D-ライティング、傾き補正、ゆがみ補正、アオリ効果、モノトーン、加算合成、比較明合成、比較暗合成 |
使用電池 | Li-ionリチャージャブルバッテリーEN-EL18d※ 1個使用
※EN-EL18dの代わりにEN-EL18c/EN-EL18b/EN-EL18a/EN-EL18も使えます。ただし、EN-EL18dを使用したときよりも撮影可能コマ数(電池寿命)が減少します。本体充電ACアダプターEH-7Pを使用した充電はEN-EL18d/EN-EL18c/EN-EL18b使用時のみ可能。 |
ACアダプター | ACアダプターEH-6d(パワーコネクターEP-6aと組み合わせて使用)(別売) |
本体充電ACアダプター | 本体充電ACアダプターEH-7P |
電池寿命 | |
撮影可能コマ数 | 静止画モード(1コマ撮影):撮影可能コマ数
・モニターモード[ファインダーのみ]時: [パワーセーブ(静止画モード)]が[ON]の場合:約740コマ [パワーセーブ(静止画モード)]が[OFF]の場合:約700コマ ・モニターモード[モニターのみ]時: [パワーセーブ(静止画モード)]が[ON]の場合:約770コマ [パワーセーブ(静止画モード)]が[OFF]の場合:約740コマ 静止画モード(連続撮影):撮影可能コマ数 約5310コマ(当社試験条件準拠、モニターモード[ファインダーのみ]時) 動画モード:動画撮影可能時間 ・モニターモード[ファインダーのみ]時:約170分 ・モニターモード[モニターのみ]時:約170分 |
三脚ネジ穴 | |
三脚ネジ穴 | 0.635cm(1/4型、ISO 1222) |
寸法・質量 | |
寸法(幅×高さ×奥行き) | 約149×149.5×90.5mm |
質量 | 約1340g(バッテリーおよびメモリーカードを含む、ボディーキャップ、アクセサリーシューカバーを除く)
約1160g(本体のみ) |
動作環境 | |
使用温度 | -10°C~40°C |
使用湿度 | 85%以下(結露しないこと) |
Z9の外観デザイン・特徴

①縦型グリップ一体型の本体
ニコンZシリーズはコンパクト設計を意識していたように感じます。
「Z9」は完全にプロを意識した縦型グリップ一体型になりました。
Fマウントカメラのフラッグシップモデルである「D6」と比べてみるとこんな感じです。
一方、Z7Ⅱ(縦型グリップMB-N11を装着した場合)と比較するとこんな感じです。
「Z9」の方が一体感があってめっちゃカッコイイですね!
グリップも若干丸みを帯びていて握りやすそうです。
②操作系が多彩
(1)10ピンターミナル
円形の「10ピンターミナル」がカメラ全面に設置されるようで「D6」と同じ位置です。
(2)コマンドダイアル
Z7系では廃止されたカメラ上面コマンドダイヤルが復活します。
(3)ボタンイルミネーター
Zシリーズになってから操作ボタンのバックライトがなくなりました。
配線などが大変らしく、小型設計なZでは省略されていましたが、「Z9」では復活します。
(4)「D6」からの継承
参考に「D6」の写真を載せておきます。

Z9のサイズ(Z7Ⅱ)
ニコン公式の「Z9」の写真と「Z7Ⅱ」を比べてみました。
Z9の写真では「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」が装着されています。
Z7Ⅱ | Z9 | |
幅×高×奥 | 約134×
100.5× 69.5mm |
約149×
149.5× 90.5mm |
質量
バッテリーメモリーカード含 |
約705g | 1340g |
「D6」との差はZレンズの存在が大きい
動きものに関してはまだFマウントの方が軍配が上がると感じています。
Z7Ⅱは徐々にバージョンアップを繰り返していますが、まだまだZレンズの本領は発揮できていないと思っています。
Z9が発売されると、いよいよZレンズが本領発揮することになりそうです!
Z9がD6以上のAF性能になればカメラもレンズも世代交代ですね。
Z大三元のレビュー
別記事でZ大三元レンズのレビュー をしていますので、興味のある方は読んでみてください。
①NIKKOR Z14-24mm f/2.8 S
広角側の14-24mm Fマウント版は13年前に発売され今回のZマウント版では大幅なアップデートとなりました。
Zマウント版では出目金レンズではなくなり、フィルターが付けらるようになり重さも320gも軽くなりました。
さらに光学性能、逆光耐性も上っており、完全にFマウントの上位互換のレンズとなっています。
レビュー作例:NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sレビュー【作例・旧型Fマウントとの比較】
[itemlink post_id=”2555″]
NIKKOR Z24-70mm f/2.8 S
標準側の24-70mm Fマウント版は5年前の2015年に発売されたレンズです。
このレンズはZマウントになり描写力は上がっているようですが、MTF曲線だけみるとFマウントと大きな差はなさそうです。
でも805gと軽くなり標準ズーム領域をこれ一本でカバーできるのでかなり良いレンズだと感じています。
レビュー作例:NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sレビュー【作例・旧型Fマウントとの比較】
[itemlink post_id=”2597″]③NIKKOR Z70-200mm f/2.8 VR S
望遠側の70-200mm Fマウント版は4年前の2016年に発売された比較的新しいレンズです。その描写力もAFの精度、スピードもまだまだ第一線です。
Zカメラ自体がまだ少し、動体に弱い部分があるため、スポーツ系の写真を撮られる方は、Fマウントのままで良いと思います。
Fマウントレンズは、FカメラでもZカメラでも使うことができるので、便利ですね。
レビュー作例:NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sレビュー【作例・旧型Fマウントとの比較】
[itemlink post_id=”2598″]・テレコン Z TELECONVERTER TC-1.4x Z TELECONVERTER TC-2.0x
レビュー作例:ニコンZマウント テレコンバーターレビュー作例【2.0倍・1.4倍】
[itemlink post_id=”2869″] [itemlink post_id=”2873″]Zカメラのレンズ構成について
ニコンからZレンズが14本発売済で残り7本の発売が予定されています。
レンズの種類も増えてきましたので別記事でレンズ構成について考察しました。
良かったら参考に読んでみてください。
ニコンZ 6II・Z 7IIのレンズ構成を考える。【Z・Fマウントおすすめレンズ】
最後に
ニコンプラザで、実機の体験はできます。興味にある方はぜひ行ってみてください。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
関連記事でニコンのカメラやレンズのレビューをしています。良かったら見ていってください。