ニコンのミラーレス一眼レフ機 Zマウント専用の大三元ズームレンズ
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S
NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
が出揃いました。この記事では、
を要点をまとめて説明しています。お急ぎの方は、
↓目次↓から気になる部分へ飛んでください。
Zマウントの大三元レンズ
ニコンのZマウントがはじまり、ついに大三元レンズが出揃いました。
Fマウント | Zマウント | 更新 | |
14-24mm f/2.8 | 2007/11/30 | 2020/10/30 | 13年 |
24-70mm f/2.8 | 2015/10/22 | 2019/4/19 | 4年 |
70-200mm f/2.8 | 2016/11/11 | 2020/8/28 | 4年 |
Zマウント大三元は、完全新作のレンズ
ニコンはミラーレス機のZカメラのマウントを90年の歴史のあるFマウントではなく、Zマウントとして新しく始動しました。
このZマウントはFマウントよりも大きく設計されており光学性能の向上が図られています。
Fマウントからも大三元レンズは発売されていますが、
Zマウントレンズは、マウント径、新コーティング、新しく一から設計されています。
そのためFマウントレンズの後継機ではなく全く別の新レンズだと考える方が良さそうです。
以下からそのZマウントに共通する特徴や、Fマウントとの差異を説明していきますが、
より、具体的にそれぞれの大三元レンズのついての考察レビューを知りたい方は、下記の別記事でより詳細に記載していますのでそちらをご覧ください。
詳細なレビュー記事:
①NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sレビュー【作例・旧型Fマウントとの比較】
②NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sレビュー【作例・旧型Fマウントとの比較】
③NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sレビュー【作例・旧型Fマウントとの比較】
Zマウントレンズに共通した特徴
①大口径
ニコンのZマウントのマウント径は55mmあります。
他のキャノン、ソニー、パナソニックなどと比べてもフルサイズセンサーカメラの中で一番大きいです。
ここ最近のカメラは、紙媒体の写真ではなくデータ閲覧されることが多くなり高解像度が求めるようになり、レンズに求められる光学性能がより高度なものを要求されています。
もともとのニコン Fマウント(44mm)は50年前から続く歴史のあるマウントです。これからの100年を背負えるよう新たなに設計されたのが、このニコンZマウントになります。
マウント径が大きいと光学設計が有利になるようでレンズの設計にゆとりでできるようです。
マウント部分に一番近い最後面のレンズを極端に小さくする必要がなくなったり、マウント部分が大きいことにより、レンズ全体を小さくすることができ、
Zレンズは全体的に描写力が向上しているのに軽量化と縮小化を実現してます。
上がFマウント、下がZマウントレンズです。
②2種類のレンズコーティングが逆光耐性にかなり強い
Zマウントレンズには、「ナノクリスタルコート」と「アルネオコート」の2種類のレンズコーティングがされています。(全てのレンズではない)
大三元レンズやSラインの描写力の高い単焦点レンズシリーズには、「ナノクリスタルコート」と「アルネオコート」の両方を持っています。
このコーティングが素晴らしいようで、逆光耐性にかなり強く、太陽や光量の強いものが映り込んでもフレアが発生しにくい状態になります。
この「アルネオコート」はZレンズから新たに登場した技術で、Fマウントとの描写力の差が生まれているようです。
Z大三元の良い点
①軽量化されたシステム
Zマウントになり口径は大きくなりましたが、重量は軽量化されています。
「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S」については、唯一ボディ内に手ぶれ補正機構を載せたままの状態ですのであまり軽量化できていません。
大三元レンズ3本をすべて持ち運ぶことは少ないと思いますが、ZマウントとFマウントレンズ3本を比較すると-610gも軽量化できています。
またカメラ本体のZ7自体もFマウント機に比べ軽くなっているので、全体で約940gも軽くできます。
レンズの重さ
14-24mm | 24-70mm | 70-200mm | レンズ合計 | |
Zマウント | 650 | 850g | 1360 | 2860 |
Fマウント | 970 | 1070 | 1430 | 3470 |
差(g) |
-320 | -220 | -70 | -610 |
レンズとカメラ本体の重さ
レンズ合計 | カメラ | 合計 | |
Zマウント | 2860 | Z7※
(675) |
3535 |
Fマウント | 3470 | D850
(1005) |
4475 |
差(g) |
-610 | -330 | -940 |
※ Z7ⅱは、705gで30g増加しています。
②レンズ構成



②光学性能の向上
大型のZマウントによって光学性能が向上しています。
指標の一つであるMTF曲線を比べてみても向上していることが確認できます。
Fマウントから乗り換える?
Fマウント大三元からの乗り換える際のポイント
①NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S
広角側の14-24mm Fマウント版は13年前に発売され今回のZマウント版では大幅なアップデートとなりました。
Zマウント版では出目金レンズではなくなり、フィルターが付けらるようになり重さも320gも軽くなり、さらに光学性能、逆光耐性も上っており、完全にFマウントの上位互換のレンズとなっています。
ちなみにFマウントレンズは下取りに出すと8万円前後にしかならないので売るのはもったいないと思います。
レビュー作例:NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sレビュー【作例・旧型Fマウントとの比較】
②NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
標準側の24-70mm Fマウント版は5年前の2015年に発売されたレンズです。
このレンズはZマウントになり描写力は上がっているようですが、MTF曲線だけみるとFマウントと大きな差はなさそうです。
でも805gと軽くなり標準ズーム領域をこれ一本でカバーできるのでかなり良いレンズだと感じています。
ちなみにFマウントレンズは下取りに出すと10万円前後で買い取ってくれます。
レビュー作例:NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sレビュー【作例・旧型Fマウントとの比較】
③NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
望遠側の70-200mm Fマウント版は4年前の2016年に発売された比較的新しいレンズです。その描写力もAFの精度、スピードもまだまだ第一線です。
Zカメラ自体がまだ少し、動体に弱い部分があるため、スポーツ系の写真を撮られる方は、Fマウントのままで良いと思います。
Fマウントレンズは、FカメラでもZカメラでも使うことができるので、便利ですね。
ちなみにFマウントレンズは下取りに出すと13万円前後で買い取ってくれます。
レビュー作例:NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sレビュー【作例・旧型Fマウントとの比較】
・テレコン Z TELECONVERTER TC-1.4x Z TELECONVERTER TC-2.0x
レビュー作例:ニコンZマウント テレコンバーターレビュー作例【2.0倍・1.4倍】
Zカメラのレンズ構成について
ニコンからZレンズが14本発売済で残り7本の発売が予定されています。
レンズの種類も増えてきましたので別記事でレンズ構成について考察しました。
良かったら参考に読んでみてください。
ニコンZ 6II・Z 7IIのレンズ構成を考える。【Z・Fマウントおすすめレンズ】
ズームレンズ不要論を打破できる?
①ズームレンズの弱点
別記事で、「ズームレンズ不要論」という記事を書いています。
その趣旨・結論は、
大三元ズームレンズは、F2.8通しで使用でき便利だけど、そのサイズは大きく、重たく、値段も高い、その割に単焦点レンズの描写には勝てないという欠点があり、その便利さと引き換えに失ったメリットと天秤に欠けた場合、最終的には、大三元ズームレンズはその使用頻度が低くなるとということが結論でした。
②小型化軽量化したことによりズームレンズの良さが増加
今回、Zマウントの大三元レンズのうち広角の14-24と標準の24-70は大幅な小型化と軽量化に成功しています。
また大口径のZマウントにより光学性能も向上しているとなると大きく重たいというデメリットが軽減されてズームレンズの便利さZマウントによる描写力の高さを得ることができるのでZマウントで本当に便利なズームレンズに進化したといえると思います。。
私は大きなズームレンズを使用してその画質・大きさ・重さにすこしストレスを感じることがありましたが、Zの大三元は小さくなったことに加え光学性能が向上したこの大三元レンズは気になっています。
最後に
今回は、いよいよ出そろったニコンのZマウント 大三元ズームレンズの考察レビューを行いました。
ソニーとキャノンが目立つカメラ業界ですがニコンのカメラ・レンズは本当に完成度が高く完成度が高いと感じています。
ニコンZカメラの新型 Z7IIとZ6IIの発表もあり盛り上がってきましたのでこれからもニコンのカメラの動向に注目していきたいと思っています。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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